2009年6月22日月曜日

あなたは右回りですか、左回りですか その3

この記事も、前年度分です。その1をアップしただけで、ほったらかしにしていました(-_-;)

 前回の出題:長い砂浜の海水浴場があります。浜辺には海浴客が均質(ランダム)に存在しています。そ浜辺にアイスクリーム屋さんが屋台を出しまた。どこにお店を出すのがいいかと聞かれれば中央部だと答えるでしょう。
 さて、この浜辺にもう一軒のアイスクリームさんがやって来て、お店を出そうとしていますどこに出すのが良いのでしょうか。またこの立戦争は、最終的にどうなるのでしょう(最終的に軒のお店はどこに立地しますか)。二店の商品類、品質、値段は同じです。非価格競争はないものとします
 解答例:最初に中央に出したお店をAとします。次に別のお店が出店しました。これをBとします。下の図のようなイメージです(図省略)。

 すると、Aは、客を奪われます(お客さんはAとBの中点で、分かれます)から、AはBの屋台側にすり寄っていきます。
 次に客を奪われたB店はAを飛び越え、左側に屋台を移すものと思われます。そうなると今度は、Aは右へ移動し、B店に接近します。

こうしたことを繰り返すうちに最終的には、砂浜の中間点でAとBは屋台を背中合わせにして、商売をするものと考えられます。海水浴客の半分ずつを相手にする状況で安定するでしょう。

 では今度は、直線的な砂浜ではなく、平野の真ん中でお店をつくればどうなるでしょうか。さらには種類の豊富な大きなアイスクリーム屋さんと小さなアイスクリーム屋さんならどうなるでしょうか…。と話しは続くのですが、もう説明する時間がないので、結論だけを書いておきますと、二つのお店の勢力圏は、店の大きさに比例し、距離のX乗に反比例します。何か思い出しませんか。物体の重力に比例し、距離の2乗に反比例すると言えば、万有引力の法則です。経済学(経済地理)の世界では、これを重力モデルと呼んでいます(帰納法的にはX乗は2乗だといわれています)。
 ちょっと話しが難しくなりました(途中をはしょったので仕方がありません)。まあ「職員室へ行くとき、右回りか左回りかという問題も、突き詰めていけば、万有引力の法則とつながる」という話しでした(詳しいことは3年の後半に授業でやります)。

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